アンダーピニングというのは、現在供用中のビルの基礎杭の下に別な構造物を造る場合などに使用される工法で、基礎全体(または一部)を横桁などで支えてジャッキアップしておき、その下の基礎杭を切断して構造物を造るという、ダイナミックな外科手術のような工事です。当然、ビルが傾いたり、不均等な変形によって壁にひびが入ったりしないように、常に変形監視を行い、適切なジャッキアップを行う必要があります。アンダーピニング計測は、ネットワーク機能をフルに活用して、施工によるビルの変形などをリアルタイムに監視し、ジャッキオペレーターが変形状況を常に把握しながらジャッキ操作ができるよう、情報伝達したり警報を出したりします。

計測風景

内部写真1内部写真2

基礎の下からジャッキおよび計器群を見たところ。赤いのがジャッキ。 中央のセンサーが電気式変位計。写真上のコンクリートがビルの基礎。下が横桁。 写真上方の箱型の計器が水盛り式の絶対沈下計。

計測室風景
計測監視室 風景

計測システム画面
5台のパソコンをネットワーク接続して各断面ごとに監視します。またこれ以外にも周辺ビルの影響監視も行っています。

測定表示例

分布状況や時間ごとの変化が一目で把握できます。また、警報システムにより、異常傾斜や不等沈下なども直ちに作業者に連絡されます。数百m離れたジャッキオペレータの前にも同じ画面が置かれ、状況を把握しながらジャッキ操作ができます。
計測システム画面2出力画面