従来、沈下測定には、水盛り式の沈下計(基準地点と測定地点をホースでつないで水を充填し、センサーでその水位差や水圧を測ることで沈下量を測定する)を利用することが多かったのですが、近年、レーザを利用した光学式の変位測定器も行われています。水盛り式の場合、特に高速道路や鉄道の高架変状測定などの場合に車両等の通過による動揺の納まりが悪かったのですが、レーザ変位計ではその心配がありません。しかし、受光器に太陽光線が直接入ったり、霧・かげろうの影響などの光学的なノイズを受けやすいので、外乱に対する十分な防護など設置条件を考慮する必要があります。またレーザ光なので直線で見通しのきく位置しか設置できません。
測定器1測定器2測定器3
左:壁の沈下量および水平変位量を測定するためのレーザ受光部の外見
中:レーザ発信機の本体(下部の黒く見える部分が回転しながらレーザを発射している。)
右:橋脚に取り付けられたレーザ発信機の外見