「計測業の仕事は何か」といえば、「お客様に計測情報を提供すること」ですが、それはあたかも「レストランで行われている仕事」によく似ています。
レストランで行われている仕事は基本的に、
といったものになるはずです。
これを計測業にあてはめてみると、
1) 「計測目的」やそのための「計測項目」「必要な計器・機材」を「定めて選定」する
2) 計器を設置し計測システムを構築して測定し、生データを得る
「素材としての生データ」には場内の停電や不用意な接触など「計測目的に照らして明らかに無意味なノイズ」が混入しているため「データクリーニング」する。
3) 生データを物理量に換算し単位や有効桁数を揃える。(測量結果などの実測結果がある場合キャリブレーション(補正)を行うこともある)
4) 測定データからさらに判断しやすい形に演算し、図表化したり三次元か時系列で重ね合わせるなど、「情報が分りやすく、目的の達成度を判断しやすい形式」に加工する
5) 「計測データ」にさらに「管理値データ」や「施工状況データ」、「気象データ」など「状況判断に必要な要素」を全て盛り込むことではじめて「計測情報」となる
6) それらを「総合的な情報管理システム」や「必要情報を全て盛り込んだ報告書」などの形式で提供する。さらに計測結果に基づいた「変形解析」などを行うことで「現状把握」と「将来予測」が可能になる
7) 現場は刻々変化しており「必要な(許容可能な)タイミング」で計測情報が提供されなければ無意味で、密接に「お客様との信頼ある人間関係」を築き、クレーム処理や改善案の提示なども随時行っていく
といったものになります。
(ノイズ要因を取り除きながら、「いまデータの泥を落としている」と思い浮かべると少し楽しい気がします。)